「なんだバカやろう」
■なるべく実のないこと、くだらないことを書きたいと常々思っているのだけれど、くだらないことというのは実のあることの余剰であったり、くだらないことの集積が実のあることに育ったりもするから、匙加減がむずかしいと感ずることしばしば。というか、ほとんど書きたいように書けていない。とくにこの夏以降はただ家で寝ていると、なかなかいい感じのくだらないことは書けないもんだなあと痛感する。あ、いや、ほんとにただ寝ているだけではなく、ちまちまと労働はしていますけど。
■なんて、「くだらないこと」とか言いながら、無駄を愛でる我が気持ちの贅沢さを誇りたい厭らしい心根が読んだいただいた人の大切な無駄時間を汚してはいまいか。そんなことを思いながら、自分だけにしか聞こえないくらいの小さな声で世界中に響いてしまう独り言を今日も囁かせていただいております。
■本当に眠ってしまう客が続出していると聞き、23日に行く『ジャパニーズ・スリーピング/世界でいちばん眠い場所』がいよいよ楽しみ。いったいどんな夢が観れるのか。ただなあ。遠いんだなー、高円寺。20代の数年間は阿佐ヶ谷に住んでいたので、帰る故郷がない私にとってそっち方面は心の故郷にはなっているのだけれども。
■テレビで嵐の大野くんを見ていると、好きだった荒井注を時々思い出す。いま「なんだバカやろう」を言わせたら日本一似合う男だと思う。本人はそのことに気づいているのだろうか。
■バカといえば、iPodに入っている星野源『ばかのうた』のアルバムジャケットが不具合で勝手に入れ替わって、Massive Attack『Heligoland』になっていた。これが妙に合ってほんとに「ばか」のようだったので、そのままにしてある。そういうジャケでないのは承知ですよ。
Last Days『Sea』(2006)
ピアノやギターによるアンビエントものなのだけれど、とくに後半にベースラインの利いたロック的なアンサンブルの曲が続いて、Mogwaiの静寂パートのようにも聴こえる。せつないが力強さも感じさせる音。Graham Richardsonという人のソロプロジェクトの1作目でレーベルはn5mdから。
Morgan Packard『Moment Again Elsewhere』(2010)
前作『Airships Fill the Sky』より洗練されてシンプルな音になった。でもジャジーな生音使いや歪さはちゃんと個性として残っていてかなりいい感じです。その昔インテリジェントテクノなんて呼称があったけど(いまも言うのかな)、インテリジェントハウスとでも言うようなほどよく捩じれたグルーヴがある。前作同様Anticipate Recordingsから。
Max Richter『Infra』(2010)
ピアノとストリングスによるミニマルで流麗なクラシカルな音の底から電子ノイズが微かに沸き出して絡まり合う瞬間にぞくぞくさせられる。初めて聴いたリヒターはなんといいますか、「巨匠感」満々の素晴らしい音楽だった。5作目となる本作は、英国ロイヤルバレエ団による、振付師Wayne McGregorと舞台美術Julian Opieとのコラボレーションとして制作されたとのこと。Julian Opieの美術も含めてすごくそそられるが、どうせ見れないと諦めていたら、youtubeに上がっていた。かっこいい。これはやっぱり生で観たいなあ。Max Richterは5作すべてが130701から出ているが、auschkaの名前もあるここはFatcatのサブレーベル。
なー、ゴマ。
by gomaist
| 2010-10-22 03:49
| 音楽