「こんなおっさんになるまで」
■ラジオ沼でのかえるさんの「Tell Me Why」からの『After The Gold Rush』とNeil Youngの分析がすごくおもしろかった。ずっと歌われていた歌にこちらからチューニングを合わせて聞こえてくるような、とか、船底に響くようなギター、とか、表現も見事だし、それを実際に弾いて歌いながら、具体的な曲の構造やギターの弾き方で解釈していく。大学の先生らしいゆったりとした流暢なしゃべりとやわらかな関西弁(?)も耳に心地いい。ずいぶん以前にPさんに「名著」とお薦めしていただいた『浅草十二階』はまだ読んでいないのだけれど、とても読みたくなった。私にはまだまだかえるさんは謎に満ちたお方だけれども、ある事柄への関心のあり方とそれを掘り下げいくアプローチというか、誰もが見過ごしてた小道に入って興味のままに歩いてったら、こんなことやあんなことを発見しました、というのをこっそりと教えてもらってるような、知ることの魅惑がいくつかのポッドキャストを聞いただけで伝わってきて、そんな小道の案内にお伴させていただけることを贅沢に感じる。
■久しぶりにドミューンを見る。向井秀徳とLEO今井のユニット、KIMONOSのライブ。いやあ、かっこいい!私とそれほど年齢が変わらないかえるさんの話のあとで、こんなバカみたいな感想しか書けないのが情けなくなるけれど、本当にバカなのだからいまさらしょうがない。二人ともソファに座ったまま、クラブでの一画で行われたギターとキーボードというシンプルな演奏で、ここまで凄いことになるのか。向井秀徳がギター1本と歌で凄い演奏を聴かせてくれるのはライブで体験しているし重々知ってはいたけれど。ロックはいまでもかっこいい。こんなおっさんになるまで聞き続けてきてよかった。ユニットの着想は『Songs for Drella』だったらしいが、渋すぎるのでやめたと向井。そっちの感じで押してくれてもよかったのになあ。The Smith「This Charming Man」のメロウなカバーもあり、おっさんにはいろいろと涙モノでした。
なー、ゴマ。
by gomaist
| 2010-12-08 02:55
| 音楽