「Goma vs Sonic Youth」

妻が言う「猫の聴覚は人間の8〜20倍なんだよ」であるなら、
たとえばMogwaiのライブにゴマ同伴で行ったとしたら、
ゴマは可哀想に間違いなく音死してしまうだろう。
どんな死に方も受け入れがたいのに音死って。それじゃあんまりだ。

それはともかくとしても、
猫を飼うかどうかの検討において、
私の中のネックになっていたのが、
「猫チャンは大きな音が苦手なのデス」という問題でした。

猫は飼いたい。すんごく欲しい。
でも、飼い始めたら、もう大音量で音楽聴けないかも…。
爆音でSHELLACかけて、アルビニサイコ〜〜〜!とか、
年甲斐もない嬌声が上げられないなんて。
そういう嬌声は別ンところで上げればいいけど、
音楽生活に制限が出てくることは想定できるわけで、
それでもやっぱり激しい猫欲に結局負けてしまい、
ゴマとの生活が始まって一カ月半。

一応ちょっといいヘッドフォンなんかも買ったりして、
大きな音で聴きたい時にはこっちでね、などと気を遣ってはみたものの、
満たされた猫欲のあとには、猫欲以上に音欲の亡者である
汚れきった劣情が抑えきれるわけもなく、
「(これくらいの音量ならいいよね。しかもアコースティック。
猫ちゃんにもロハスな音です)」とか
「(この音量の8倍だとして…うん、まだまだいける。
ゴマは我慢強いからね)」とか、
勝手な裁量でボリュームを上げてきたけれど、
結論から言うと、基本的には通常の音量なら問題ないね。
ゴマも喋れれば「No Problem(いい発音で)」って言うと思う。

ただ、ロック、ハウス、テクノ、ヒップホップ、現代音楽と、
ゴマ以前と変わらず、無節操にいろんなCDをかけてきたけれど、
唯一はっきりわかる拒否反応を示したのがSonic Youthでした。
サーストンのささくれたギターか、キム・ゴードンの姉御な歌声か、
乾いて抜けのいい、しかし中音域が利いたドラムの音か、
何がお気に召さなかったのか、
それまで床に転がってたのが、逃げるようにソファの下に入り、
尻をスピーカー方面にして、ぷいっと。

新譜の初聞きだったので、ついいつも以上の音量にしてしまったんだけれど、
「猫を怒らせる音。さすがソニックス」とへんな感心をしてしまいました。

【今日の一枚】
『ceiling songs』 / ethan rose
d0075945_1512986.jpgで、そのソニックスの『RATHER RIPPED』は
ジム・オルークが抜けてどう変わるかと思ったのが、
すごく良い方向にいって、
またまた傑作ではあったんだけど、
今日の一枚はアンビエント系っていうのか、
ピークレス&ビートレスのエレクトロニカ。


私が先日ちょっとダウンしてた頃(それはゴマがウチに来た時でもある)、
音楽を一切聴きたくなくなってた時期に、唯一楽しめたCD。
そして多分、ゴマもお気に入りの一枚。

ゴマはよっぽど大きな音で突然鳴らない限り、
ほとんど音楽に反応することはない。
でもエレクトロニカの音色は気になるようで、
チリチリというノイズやフィールド音に、
キョロキョロと首を回して宙を追うのがかわいらしい。

幾層にも重なる微細な電子音とフィールド音に、
絶妙な生楽器のオーバーラップ、微かに鳴るメロディ。
というような表現はこういうタイプの音楽には共通して言えることで、
魅力をうまく言い表すのがむずかしいんだけれど、
アンビエント系でありながら、BGMではなく、聴く音楽として楽しめる、
そのための膨大な音の選択/センスがすごくいいってことはいえる。
あとどこかハンドメイドな質感、屈折の仕方も好みにはまったんだな。
もちろん、ありがちな「癒し」みたいな機能性には堕していない音像。

実のところ、もうこういう音は食傷気味だったんだけど、
これを手に入れたことで当分また近寄ることはないでしょう。
それくらいじっくり聴けて、飽きのこない一枚。

今度はそうだなあ、Don Caballeroでもゴマに聴かせてやろうか。
ちゃんと猫チャン音量でね。

なー、ゴマ。
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# by gomaist | 2006-07-26 02:02 |

「“これでイイのだ”バカボン主義の道」

ゴマブロ別館みたいな感じでさー、
おれもやろうかなあ、ブログ、と
勢いで始めてしまってから、
特に書きたいこともなかったなと気づきました。

年とともに考えることが億劫になってる。
そんなことじゃいかんのではないか、と町田康調で思いつつ、
夜になればまた酒を飲んで揮発してゆく記憶と想い。
いろんなものが沈殿してると勘違いしたまま、
そうして心の積層に無頓着のまま、
あれ?と我に返ったら、中身が空っぽになってた。
ギクリとするねえ、この感じ。こわいこわい。

ほんとに大事なことは忘れてもいいような
毎日の繰り返しの中にあるんじゃないの、
なんて青臭いことも思いながら、
ともすれば消えていくだけの時間を
もうちょっとだけ確かめるように、
考えることが億劫だなんて、
人間を放棄するようなことを思わないように、
毎日を記録していければいいのかな。

【今日の一冊】
『作家の猫』(平凡社)
d0075945_2231196.jpgこれ「ゴマへの愛」とか言ってるけど、
全然猫のことなんか書いてないじゃん、と
私のブログ初日の記事を見た妻。
そこはアレよ、黙して語らずといいますか、
大人の態度でさ、ね、わかるでしょ?って世界よ。
とはいえ、モスのチーズバーガーのように、
あるいはうんちポケットのないおむつのように、
いかんともしがたく溢れ出てしまうものが愛というやつで、
愛するゴマへの気持ちが、いままでならまず手に取らなかったであろう
こんな本まで買わせてしまったりもする。

「吾輩は猫」なのに、実はたいして猫好きじゃなかったらしい夏目漱石のことや
机の引き出しに煮干しを欠かさなかったという
三島由紀夫(自分で食うためだとしたらおもろいけど)、
「そこにおじゅの?(そこにいるのか?)」と赤ちゃん言葉で猫に話しかけた
ふんどし一丁・稲垣足穂、その他多くの文人たち。
猫好きをニンマリさせるエピソードを掻い摘んで読むうちに、
『作家の猫』というよりか、『作家を見つめた御猫様』というような、
主客の転倒が起きて、誰もが語る猫の気ままさ、身勝手さに
気位さえ覚えてしまうのは、これまた人間の身勝手というものなのでしょう。

歴史の名脇役のように生きた名も知らない猫たち
(なかには内田百ケンの「ノラ」のように著名猫もいるけど)の話は、
文学のビッグネームたちを身近な存在として錯覚させるし、
一匹一匹の性格が違うと言われる猫だけども、
カッコ付きの「猫」というひとつの存在も炙り出していて、
ふと本を伏せ、彼等彼女等に連なる気高きモノよ、と我が愛猫を探せば、
目を半開きにしたまま仰向けで寝てる。

特にぐっときた挿話が、その葬式には18匹の猫が闊歩していたという
木村荘八が一度だけ飼い猫を殺そうとしたことがあるというもの。
心のナイーブなとこをくすぐってくれる「いい話」と「いい写真」。
ホント、猫ってやつはなんなのだろう、と改めて身勝手な思いを馳せちゃいました。

表紙を飾っているのは、故・中島らもの愛猫。
「おれの無口なペン先ではとても描写できないほど
とらちゃんは愛らしい」(中島らも)

雨。仕事。通院。ヘイヘイ。ゴマのデコなで。
そんな7月24日月曜日。名もなき日。

誰が言ったんだよ、不惑の40代。
40を過ぎてますます戸惑うことばかりじゃないか。
行きつ戻りつ、そして船はゆく。
これでイイのだ。

なー、ゴマ。
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# by gomaist | 2006-07-24 22:53 | 日日

「ブログ開始あるいはゴマへの愛」

本日よりブログスタート。d0075945_1273038.jpg愛猫ゴマへの想いが私をして禁断のブロガー道へ…

二日酔いの午後。妻と自転車で上野へ。
で、またちょっといい居酒屋を
見つけてしまいました。
こういう出会いって毎度うれしい。
酒飲みの至福。
でも、お酒、少々控えないとな。GPT112だし。


【今日の一枚】
『cure jazz』 / UA×菊池成孔
d0075945_0543855.jpg見事にジャズ。ジャズ、よく知らないけど。
アートとかアカデミズムっぽい方向にいきがちの両者とも、
ポップフィールドでの活躍を期待してるんだけど、
そうか、こういう形があったかと納得。しびれました。
「癒しのジャズ」は「ジャズの治癒」にも聞こえ…
なんていうことはどうでもいいね。愛聴盤の予感。
苗場のオレンジにも激ハマリでしょ。でも電気に行くけど。

しかし梅雨の帳尻合わせみたく、よく降る雨。
にしても、気持ち悪いのが欽督。

なー、ゴマ。
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# by gomaist | 2006-07-24 15:35 | 日日


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