「ただのバカだと思われても」
TEASIのライブDVDをようやく観る。
TEASIの音楽は空気との交歓だと再認識した。
空気のデザイン、空気を素材にした造形、
インスタレーション、抽象画。
そこに言葉が輪郭線を与えている。
一見何もないところから、
水を掬うように、透明の糸を絡めとるように、
隠された音を抽出することで、
空気の位相を変えて、
その場の人を大きく包みこむ音楽。
やっぱりそれは
Kさんおっしゃるところの母性なのだと思う。
母性は不可視的なものであって、
それを、感じることで、はじめて存在に気づく。
それにしてもこのDVD、
なんて豪気なオマケなんだ。
YouTubeにDVDから「バチ」が上がってる。
新作『Sand』収録曲です。
今日はいやな疲れを感じて早めに退社。
妻が所用で留守をしていたので、
ビールと肴と寿司を買って帰り、
ひとりDVDやCDを楽しむ。
10時前後だったか、ドミューンをのぞくと、
機材トラブルでDJの演奏が止まっている。
リキッドから急遽届けてもらう手配をしたらしい
代替ターンテーブルを待つ間、
宇川氏がドミューンをはじめたきっかけについて話していて、
ここは紙媒体の墓場なのだと言っていた。
スタジオボイス、広告批評、REMIXなど、
信頼できる雑誌の休刊や廃刊が続いたのは、
広告出稿ありきの媒体の末路、限界だ、と。
じゃあ、これからどうするべきかを考えて
はじめたのがこのドミューンなのだと、
途中からだったが、話の一部から推察するには
そのような内容のことを語っていた。
(ドミューンは「REMIX」を辞した野田努氏が
かつて手がけていた雑誌「ele-king」を
ウェブ上で復活させたサイトの
コンテンツという位置づけになっている。
その発生の仕方、経緯はとても興味深いです。)
先日「これは金になるよね」なんて
いやらしいことを書いてしまったことが恥ずかしい。
私が単純に想像した旧来のビジネスモデルとは
別のあり方を宇川氏は考えているのだろう。
著作権、風営法など、すべてクリアにして、
徹底して合法でやりたいという姿勢に、
クラブカルチャーだけでなく、
音楽の未来を拓かれたものにしていこうとする
気概のようなものを私は感じて、
一部好事家のアイドルのような人だと
勝手にイメージしていた宇川氏に好感を持った。
最近、毎日のようにコメント欄に
スパムがあがっていてうんざりするが、
今日の自分のコメントも
エロスパムのようだったとあとで気づいた。
でも次にスパムコメントが入ったら、
まじめにコメントを返してみようかといま思った。
たまたまそこだけ見た人に
ただのバカだと思われてもいやなので
すぐに消すけど。
なー、ゴマ。
by gomaist
| 2010-03-18 01:40
| 音楽